仕事が思うように進まないで悩んでいる人の相談を受けました。
その人は、数ヶ月前に新しい仕事を担当するように言われたといいます。
しかし、仕事に慣れていないこともあって、次第に仕事がたまっていってしまいました。
何とかしないといけないと考えてはいるのですが、思うように仕事がはかどりません。
いくら頑張っても、仕事の山は減るどころか、逆に高くなっていきます。
このままでは評価が下がってしまうと考えると、焦る気持ちばかりが強くなって、夜遅くまで会社に残って仕事をするようになります。
週末もじっとしていられなくて、会社に行って仕事をしてしまいます。
そうしているうちに、体はもちろん、こころも疲れてきて、仕事に集中できなくなっています。
バリバリと仕事をしていた頃の自分と比べると、今の能率の悪さは信じられないほどです。
それが情けなくて、疲れた体にムチ打って仕事に向かおうとするのですが、仕事の段取りもうまくとれません。
こころのゴムが伸びきったような状態です。
このような状態では、本来持っている力を発揮することができません。
私たちのこころは、体と同じように、緩急がついて本来の力が発揮できるようにできています。
この人の場合は、ずっと休みなく頑張ってきたので、ゴムが伸びきったような状態になってしまったのです。
このように思うように力を発揮できていないと感じたときには、頑張りすぎている可能性があります。
ですから、ちょっと立ち止まって、無理をしすぎていないかどうか自己チェックしてみた方が良いでしょう。
無理をしているかどうかの判断基準は二つあります。
ひとつは、これまでとの比較です。
以前と比べてパフォーマンスが低下しているときには、無理をしすぎている可能性があります。
そのようなときには、ペースダウンしましょう。
そのようなときにペースダウンをするのは勇気がいりますが、ペースダウンしてみないと、今のまま進み続けるのが良いのかどうか、判断できません。
これは、専門的な言葉を使えば行動実験ですが、そうすることで、今の自分にとって一番良いペースを見つけていくようにできるようになってきます。