COVID-19の感染拡大のために休みになっていた学校が再開されました。
久しぶりに友だちに会えて楽しそうにしている生徒の映像をテレビで観ると、親しい人との交流がこころの成長に大切だとあらためて感じます。
しかし、学校が再開されて喜んでいる子どもたちばかりではなく、逆にストレスを感じている子どもたちも多いようです。
報道では、自ら命を絶つ中高生も出てきていると報告されています。
とても残念なことですが、登校したくないのに登校しないといけないという葛藤的な気持ちになるのもわかります。
そういえば私も、中高時代、夏休みなど、長い休みの後に登校する前に、漠然とした不安を感じていたことを思い出しました。
理由はわからないのですが、もしかすると、休み中とは違った生活にはいっていくことの不安だったのかもしれません。
しかも、今回は、夏休みや冬休みのような予定された休みではなく、急に休校が決まり、登校も急に決まりました。
自分が主体的に関わることができないこうした状況に振り回されるのは、大人にとってもストレスです。
子どもや若者は、大人よりはるかに大きいストレスを感じるはずです。
とくに、COVID-19の感染拡大前から学校になじめなかった生徒たちにとっては、なおさらつらく感じられるでしょう。
休校の期間中、ひきこもりの子どもや若者が気持ちが楽になったと言っていると、支援をしている人から聞きました。
引きこもって学校に行かないことが特別ではなく、他の誰もが同じことになったからです。
でも、学校が再開されると、学校に行けない自分の行動の異質さを目の前に突きつけられたように感じて、自分が今まで以上にダメに思えてくる可能性があります。
しかし、先にも書いたように、COVID-19に振り回されているのは、誰でも同じです。
そうしたときには、学校になじめない自分をありのままに受け入れることが大切になりますし、そのためには周囲にいる大人たちが、その子どもや若者の気持ちを受け入れ支える必要があります。
そうした人たちの助けになればとも考え、朝日新聞社のオンラインイベントを引き受けました。
関心のある方は、今からでも申し込めますので、ご覧になってください。
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【6/14開催】オンラインイベントのお知らせ
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「学校再開、子どもの心にどう寄り添う?専門家に聞く」
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参加費:無料
会場:オンラインによる配信
定員:なし
応募締め切り:2020年6月14日(日)15:00
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