こころトーク

2021.05.14

第294回 「気晴らしではこころが晴れないとき」

先週は、こころが軽くなる自分へのごほうびを積み重ねていくことで、つらい気持ちが軽くなってくると書きました。

でも、現実につらいことが続いているときには、そう簡単に気持ちが晴れないのではないでしょうか。

その通りで、現実的な問題がある場合には、いくら気晴らしをしても気が晴れないことが多いかもしれません。

しかし、だからと言って、何もしないで塞ぎ込んでいるばかりでは、ますますこころが重くなってきます。

そのような状況が続くと、将来に対して希望が持てなくなります。

「結局何をやってもダメなんじゃないか」と、悲観的な考えが強くなってきます。

そうすると、新しいことに取り組もうとする気力がなくなってきます。

何かに取り組んでも、力が入りません。

「こころトーク」で何度も取り上げてきた、自分で実現する予言(self-fulfilling prophecy)、「どうせダメだ」「やっぱりダメだった」という、私が「どうせ―やっぱりの魔術」と呼ぶ悪循環に入り込んでいきます。

そうしたときに、ごくわずかでも気持ちが晴れるようなことができれば、「どうせダメだ」という考えが変わってくる可能性があります。

しかし、何かしたからといって、気持ちが楽にならないこともあります。

一時的に気持ちが軽くなっても、すぐにまたどんよりとした気持ちに逆戻りしてしまうこともあります。

そうすると、「やっぱりダメだった」と考えたくなります。

そのようなときには、結論だけを見ないで、それまでのプロセスに目を向けてほしいと思います。

気持ちが楽にならなかったとしても、そのために挑戦した自分を誉めることはできます。

楽にならなかったとすれば、何が良くなかったのかを考えて、次につなぐ工夫はできるのではないでしょうか。

一時的に気持ちが楽になったのだとすれば、そうしたエネルギーを一時的にでも発揮できた良い徴候だと言えます。

次は、そうした少しだけの変化がもっと起きるように工夫したり、もう少し長くなるように工夫したりすることもできます。

希望を失わなければ、きっと、先に光が見えてきます。