こころトーク

2021.09.17

第312回 「不安になったときに心掛けたいこと」

新型コロナウイルス感染症のワクチンを2回接種した人が半数を超えたという報道があって、一息ついた感じがしました。

その一方で、それで集団免疫ができるわけではないという報道もあり、まだ気を抜くことはできないとも思います。

今回の新型コロナウイルス感染症をめぐっては、ウイルスの特性などについて、様々な情報が入り乱れています。

ワクチンに関しても、それで感染を予防できるのかと思っていたら、感染予防には限度があって、むしろ重症化を防ぐ効果が大事なのだという情報が伝えられています。

こうした情報は科学的根拠に基づいていますが、コロナ禍では、到底科学的根拠に基づいているとは言えないような情報も少なくありません。

PCR検査はインチキ。世界にコロナの存在を証明するものはない」

「ワクチンを打つと遺伝子が改変される」

SNSでは、フェイクニュースではないかと思われるこのような情報も流されています。

そうした情報を投稿しているサイトに、1万人を超えるフォロワーがいるというニュースに接すると、驚いてしまいます。

そうした主張をする「専門家」たちの講演会には何百人もの聴衆が集まっているそうです。

新型コロナウイルス感染症は未知の部分が多く、何が起きるかわかっていないので、こうした混乱が起きるのは仕方がない面はあるとは思います。

私たちは、不安になると、危険に対して敏感になるからです。

これまで何度も書いてきたように、不安という感情は、危険を察知したときに生じる自己防衛的な感情です。

危険から自分の身を守るために、少しの危険の徴候も見逃さないようにしようとします。

それは大事な心の動きですが、それが行きすぎると、危険にばかり目が行って不安が強くなりすぎて適切な対応ができなくなるので注意が必要です。

そうしたこころの状態から抜け出して適切な対応ができるようになるためには、不安を感じている状況から少し距離を置いて、何が起きているか、情報を集めるようにします。

そのうえで、自分にとって何が大事か、これからどのようになれば良いと考えているのかを自分に問いかけます。

そのうえで、危険があっても先に進んだ方が良いのか、一度立ち止まって方向を変えた方がよいのかを考えることができるとよいでしょう。

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