前回、時間があるとつい同じことを繰り返し考えてしまう「反すう思考」について書きました。
考えているうちに何か解決のヒントに気づくなど、先に進んでいければ良いのですが、多くの場合はその場でグルグル考えているだけで、先に進むことができません。
それどころか、いつの間にか現実に目が向かなくなってしまいます。
取り返しのつかない過去の出来事を考えて、どうしようもないと悲観的に考えるようにもなってきます。
そうした状態から抜け出すためには、「反すう思考」の状態にあることに気づく必要があるのですが、私たちはそのことになかなか気づけません。
それは、私たちが、問題を解決するためには十分に考えなくてはいけない、繰り返し考えれば問題を深掘りできるのではないか、と無意識に思い込んでいるためです。
たしかに、問題が起きて困ったときに、きちんと問題に目を向けて分析し、解決策を考えていくことは大切です。
ところが、反すう状態になると問題に目を向けることができないばかりか、考えに没頭してしまうようになってしまいます。
そうすると、一時的に現実逃避ができて、イヤな現実に目を向けないで済むので気持ちがラクになります。
これも、反すうが続く原因になります。
でも、現実に目を向けず逃げていたのでは問題は解決せず、結局はつらい気持ちが続くことになります。
考えているのにつらい気持ちが続くようなときには、ちょっと立ち止まって自分の考えを振り返ってみてください。
「(反すうを判断する)2分間ルール」と呼ばれますが、ほんの短時間で良いのです。
ちょっと時間をとって、自分に次の3つの質問をしてみてください。
もしこのどれかに当てはまらないようであれば、「反すう」状態になっている可能性があります。
考えるのをやめて、新しい行動を起こすようにしてください。