こころトーク

2016.02.05

第19回 「「かんたんコラム法」を使ってみませんか?」

コンボという略称で呼ばれているNPO法人「地域精神保健福祉機構」が出版している『こころの元気+』という月刊誌については以前にも紹介したことがあります。

精神疾患を持つ人がご自分たちの工夫を紹介する内容で、表紙にもそうした方たちが笑顔で登場している温かい雑誌です。

私も創刊号からずっとコラムを書き続けていますが、それとは別に『こころの元気+』の2月号に私が創った「かんたんコラム法」を紹介する文章を書きました。

2月号の特集のテーマが「いろいろなツールを使ってみる」というもので、精神疾患を持つ人たちが使っているツールと体験談を書いているのですが、そのひとつに「かんたんコラム」を選んでいただいたのです。

これは、認知行動療法活用サイト「こころのスキルアップ・トレーニング」に掲載されていて、気持ちが揺れたときに考えを整理する簡単な方法があればと考えて作ったものです。

「かんたんコラム」では、まず最初に、どのような場面でどのような気持ちになったかを書き込みます。

自分の心身の変化に気づくことが、ストレス対処の第一歩になるからです。

次に、そのときに考えたこと、つまり自動思考を書き込みます。

自動思考に目を向けるのは認知行動療法の定番ですが、これに目を向けることには、考えと事実は違うということを再確認する意味があります。

悩んでいるときには、考えを事実のように思い込んでいるので、ここで自動思考に目を向けるのは意味があります。

そして次に、自動思考に変わる考えを書き込むようにします。

代わりの考えを見つけるときには、「こころが晴れるコラム」のように、考えを裏づける事実(根拠)や反対の事実(反証)を考えてみる方法や、第三者の立場に立って考える方法、シナリオ法といって最良と最悪のシナリオを思い浮かべながらほどほどのシナリオを考える方法などが役に立つでしょう。

この「代わりの考え」を専門的には「適応的思考」と呼びますが、これは「問題がない」というポジティブ思考ではなく、
「問題にどのように対処すれば良いか」と次に向けて考える現実的な思考です。

こうした現実的な思考ができれば、気持ちが軽くなり、問題に対処する次の手立てを考えつきやすくなります。

そうした気分の変化と次への手立てを書き込んで、「かんたんコラム」を終わりにします。

ぜひ、試してみてください。

■認知行動療法活用サイト「こころのスキルアップ・トレーニング」
「かんたんコラム法」「こころが晴れるコラム」ほか、認知行動療法のスキル練習が可能です。
http://cbtjp.net

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