こころトーク

2016.04.15

第29回 「「不安」や「心配」への対応策」

新年度が始まりました。

新しい出会いがあり、その一方で別れもあり、複雑な気持ちになりやすい時期です。

私自身も、これまでパートタイムで勤めてきた職場をひとつ離れることになりました。

20年以上働き続けてきたところでしたので、送別会では寂しい気持ちになりました。

その一方で、ストレスマネジメントネットワークという新しい組織を立ち上げて、認知行動療法を使ったカウンセリングの研修会を始めました。

少人数でゆっくりと考え話し合うというコンセプトで始めた研修会で、どのくらいの人に参加していただけるか、始める前は心配でした。

ところが、蓋を開けてみると私が予想した以上に好評で、全国から集まった人たちととても有意義な時間を過ごすことができています。

そのように新しい出会いを楽しんでいる私ですが、先に書いたように始める前は心配をしていました。

少し話が変わりますが、心配に似た言葉に恐怖や不安があります。

それぞれ似ているようで、それぞれに違いもあります。

もっとも大きな違いは、対象がはっきりしているかどうかです。

不安という言葉は何を心配しているのか、その対象がはっきりしていないときに使います。

恐怖という言葉は、「○○が怖い」というように対象がはっきりしているときに使います。

心配という言葉もどちらかと言えば恐怖に近く、「△△になるんじゃないか心配」と、対象がはっきりしていることが多いと思います。

このように、対象がはっきりしているかどうかは、不安や恐怖といった感情をコントロールするときに大事になります。

「○○が怖い」のように恐怖の対象がはっきりしていれば、それが実際にどの程度怖いのか、現実に目を向けて確認することができます。

また、その怖いことが起こらないようにできないか、具体的な対応策を考えることができます。

「△△になるんじゃないか心配」という場合も同じです。

ところが漠然とした「不安」を感じている場合には、現実を確認したり対応策を考えたりすることができません。

ですから、漠然とした不安を感じているときにはまず、何を怖いと考えたり心配したりしているのか具体的に考えてみるようにすると良いでしょう。

そのうえで、現実に目を向けて具体的な対応策を考えることができれば、不安な気持ちは軽くなっていきます。