こころトーク

2016.07.08

第41回 「空手の稽古で学んだこと」

私が若いころ、空手に熱中していたことがあると言うと、驚かれることがあります。

格闘技ともいえる空手をやっていたような雰囲気を感じないからでしょう。

でも、実際はかなり力が入っていて、高校から始め、大学では体育会に所属し、その後も折を見て稽古に通っていました。

いま振り返ってみると、小学生のころ体が小さくて劣等感を抱いていたことから、肉体的に強くなりたいと考えて空手にあこがれたのだろうと思います。

さて、今回は、その空手の稽古で教わったことをひとつ紹介したいと思います。

それは、同じ動作をイヤになるほど繰り返して、疲れ切ったときにはじめて良い技が出せるという教えです。

良い技を出そうと意識すれば、それだけで余分な力が入ります。

しかし、疲れ切った状態では余分な力を入れる余裕がなくなるので、最もエネルギーを使わないですむ効率の良い体の動きができるようになります。

それも、1回だけのことではなく、何回もそうした体験をすることで、自然な形で動けるようになってきます。

このような繰り返し体験の大切さは、こころのスキルアップでも同じです。

たとえば、コラムを使って考えを切り替えようとするとき、最初はぎこちなさが残るのが普通です。

何度かやってもしっくりこないことも多いでしょう。

しかし、何度か繰り返しているうちに、気持ちが動揺する場面でちょっと立ち止まって、自分の考えを振り返ることができるようになり、その考えを切り替えることが、自然にできるようになってきます。