こころトーク

2016.08.19

第47回 「「こころ日記」の活用法」

認知行動療法を教育場面で活かそうと活動している教員を中心にしたグループ「認知行動療法教育研究会」の中心メンバーから“こころ日記”を部活の指導に活用しているという連絡を受けました。

“こころ日記”は、認知行動療法活用サイト「こころのスキルアップ・トレーニング」(http://www.cbtjp.net/)用に組み込まれているプログラムで、毎日を“こころ”という視点から振り返るように作成したものです。

“こころ日記”は、基本的には一般の日記と同じように毎日の出来事を書き込んでいくようになっているのですが、最初によかった出来事を書き込み、次につらかった出来事を書き込み、続いて今後に生かせることを書き込むようになっています。

なぜ最初によかった出来事を書くかというと、よかった体験が頭に浮かぶと、次に向かって進んでいこうという気持ちが出てくるからです。

もし、つらかった出来事や困った出来事を最初に思い浮かべると、こころは守りの姿勢に入ってしまいます。

よくない出来事が起きたときには、問題が大きくならないようにすぐに対処しなくてはなりません。

問題に対処するためには、まずその場に立ち止まり、過去を振り返って何がよくなかったのかを検証する必要があります。

そうすると、どうしても後ろ向きの発想になります。

一方、よいことが起きると、それをさらにどう発展させればよいか、将来に向かって考えるようになります。

発想が前向きになるのです。

ですから“こころ日記”では、よかった出来事をまず先に書いて、その後に良くなかったことやつらかったことを書くようにしています。

もちろん、私たちは、よかった出来事からもよくなかった出来事からも、将来に生かせる気づきを得ることができます。

ですから、その気づきを最後に書き込めるようになっています。

この“こころ日記”は、個人で記入するために私が考え出したものですが、最初にご紹介した認知行動療法教育研究会のメンバー教員は部活のメンバーで共有する集団日記の形で利用しているそうです。

そうするとお互いの気づきを共有できて、部活の雰囲気が活発になってきたといいます。

そのような使い方もあるのかと私は感心しながら、利用者の方々がそのように柔軟に工夫して使っていただけるのもこのサイトのコンテンツの意義だと考えました。

 

 

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