こころトーク

2017.03.24

第78回 「『できない』を知ると『できる』が増える!?」

自分の持っている力を発揮するには、自分の限界を知ることが大事です。

それがよくわかるのが子育てです。

子育ては悩みが多いものです。

子どものために力を尽くさなくてはと思えば思うほど、母親の悩みは深くなります。

そうした人たちに私は、「友だちをお茶に誘う」ことと「友だちとお茶をする」ことの違いについて話をします。

このふたつは同じように思えますが、実現のためのハードルの高さがまったく違います。

さて、どちらの方が難しいのでしょうか。

じつは、「友だちとお茶をする」ことの方が「友だちをお茶に誘う」よりずっと難しいのです。

友だちとお茶をするためには、友だちの予定を聞かなくてはなりません。

自分がお茶をしたいと考えていたときが、友だちにとっても同じように都合が良いとは限りません。

そのときに友だちに別の予定が入っていれば、せっかく一緒にお茶をしたいと考えていても、あきらめなくてはならなくなります。

一方、友だちをお茶に誘うのは、メールを送ったり電話をしたりするだけなので、自分の都合だけで実行できます。

この違いを認識しておくことは、こころの健康にとってとても大事です。

悩んでいる人は、自分の力だけで実現できないことまで自分の責任のように考えて悩んでいることがよくあります。

子育ての悩みも同じです。

子どもも一人の独立した人間ですから、いくら母親が一人で頑張っても思うようにいかないことはいくらでもあります。

そのときに、できない自分を責めても、辛くなるだけで何も変わりません。

こうしたときには、自分にできないことはできないこととして受け止めて、他の人の力を借りるようにします。

同じことは、仕事やスポーツなどいろいろな場面であてはまります。

私たちは誰も、スーパーウーマンやスーパーマンになることはできません。

自分ひとりで頑張ろうとしても、うまくいかないことばかりです。

そうしたときには、自分でできる範囲をきちんと見極めるようにしましょう。

そして、そこに自分の力を集中してください。

そのうえで家族や仲間と力を合わせることができれば、思いがけない良い結果に結びついてきます。