こころトーク

2017.06.16

第90回 「とっさのストレスにも慌てないために」

先々週、先週と「ご当地思考記録表」を取り上げました。

サイト「ここトレ」の「こころが晴れるコラム(7コラム)」や「かんたんコラム」の各項目表現を地域の方言や年齢に合わせて変えると、肩肘張らずに書き込んでいけるようになります。

これは、思考記録表の働きを考えると、じつに素晴らしい発想です。

それは、思考記録表が、困った出来事が起きたときに一息ついて自分が自分の相談者になるための方法だからです。

私たちは、思いがけないことが起きてストレスを感じると、その状況をとっさに判断して、対応策を考えます。

しかし、とっさの判断が必ずしも正しいとは限りません。

しかも、私たちは一度判断すると、そのとっさの判断にとらわれてしまって、変更することはなかなか出来ません。

ずっと前のことになりますが、映画館や劇場で火事になったとき、そこから逃げようとする人の行動を調べた調査報告を読んだことがあります。

そこには、映画館や劇場から逃げようとする人は、扉を押すだけで、引こうとしないということが書かれていました。

引いて開ける扉だと、逃げようとした人は必死に扉を押し続けて、結局は逃げられなくなってしまうとも書かれていました。

そうした事態を避けるために、映画館や劇場の扉は両開きになっているといいます。

内からでも外からでも、扉に突進して押したときにきちんと扉が開くように設計されているのです。

さて、私たちはこのように、とっさの判断にとらわれてしまいます。

何かことが起きたときにとっさに判断して一目散に逃げるという、原始時代からの習性かもしれません。

ですから、いまの時代に、ストレスを感じる出来事に的確な対応をするためには、とっさの判断や行動を意識的に振り返る余裕を持つことが大事になります。

そのひとつの方法が、思考記録表(コラム)への書き込むという作業です。

状況や気持ち、考えを紙に書きこむと、そこで一息つくことができますし、自分の状態を振り返ることができます。

根拠や反証を書き込むことで、何が起きているか、現実を俯瞰することができます。

このように思考記録表(コラム)は自分を振り返り、現実を俯瞰して、より適切な対応をするために使うものですから、冒頭に書いたように、肩肘張らずに書き込めることが大事になるのです。

 

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