こころトーク

2018.06.01

第140回 「面接で重要な『アジェンダ設定』って何?」

認知行動療法の面接では、アジェンダ設定がとても大事だと強調されます。

ただ、アジェンダ設定とカタカナ用語を使うと、何か特別な感じがするのか、苦手にしている専門家が少なくありません。

一方、専門家ではない人は、そのような専門用語は自分とは関係ないと考えるかもしれません。

しかし、アジェンダ設定は、専門家だけでなく、専門家でない人にとっても、問題や悩み事に取り組むときにとても大切になります。

そこで、今回は、アジェンダについて説明することにします。

アジェンダというのは、面接のなかで取り組む具体的な課題のことを意味しています。

しかも、具体的な出来事です。

たとえば、学校や職場での人間関係がうまくいかないと悩んでいたとします。

そのときに、人間関係をよくしたいと考えるのは自然な気持ちですが、それでは解決策を考えるのに曖昧すぎます。

そうしたときには、人間関係がうまくいかないと考えた場面をひとつだけ取り出して、解決策を考えていくようにします。

どのようなことからうまくっていないと考えたのか。

うまくいっていないと考えてあきらめてしまっていないか。

その問題に対して自分はどのように工夫したのか。

その工夫のどの部分がうまくいっていなくて、どのようにすればうまくいく可能性があるのか。

このようにひとつの問題に対して具体的に考えていくと、対処方法や解決策が見えてきます。

このように、ひとつの問題に絞って考えていくのは、面接の時間が限られているからです。

その限られた時間を有効に使うために、具体的な問題を決めて話し合うようにします。

自分が使うことができる時間が限られているのは、日常の生活でも同じです。

食事や睡眠、仕事や家事など、どうしても必要な時間を除けば、自由にできる時間は限られています。

その限られた時間を有効に使うためにも、問題をひとつに絞って、具体的な解決策を考えていくことが役に立ちます。

そして、ひとつの問題をきちんと解決できれば、次に同じような問題に出会ったときに、その方法を使って問題に対処できるようになってきます。

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