こころトーク

2018.07.27

第148回 「非日常の中での日常性」

先日、私が責任者をしている厚生労働省の認知行動療法の研修事業で岡山市に出かけました。

以前から予定していた研修ですが、今回の水害を考えて実施した方が良いかどうか迷って、岡山の担当者に相談しました。

岡山の人たちで相談していただいたようですが、その結果、研修会は予定通り実施することになりました。

それは、現地から、日常性を取り戻すことが大事だと考えているという意見をいただいたからです。

もちろん、被害が起きた直後、まだ被害が広がる可能性があるときには、被害対応を最優先する必要があります。

それまで想定していなかった出来事が次々起こるのですから、少しの変化も見逃さないように身構える必要があります。

しかも、瞬時に判断する必要があります。

当然緊張が続きます。

一方、そのように何が起こるか分からないような状態を脱して復旧、さらには復興に進む段階になると、日常の生活を取り戻すようにしていくことが大事になってきます。

もちろん、すぐに気持ちを切り替えられるわけではありません。

被害が広がっているときの緊張感は続いています。

新しく起きてきた問題にも取り組まなくてはなりません。

気を抜くことはできません。

ただ、自分やまわりの人が被害に会うかもしれない緊急事態のときにくらべると、緊張感はずいぶんやわらぎます。

一方、問題を整理して、その問題に一つひとつ取り組んでいく必要がある状況では、気持ちを落ち着けて現実的な取り組みをする必要があります。

どの問題から取り組んでいくのが良いか、冷静に判断して、ひとつひとつ取り組んでいかなくてはなりません。

このように、私たちのこころは、自分が置かれている状況に反応して自動的に切り替わっていきます。

そのこころの動きが適切に進んでいるかどうか、こうしたときには、折々に自己チェックすることが望まれます。

——————————————
■講演情報
——————————————
「子どもたちのこころと夢を育てる方法」
日時 : 2018年8月19日(日)14時~15時半(13時半開場)
講師 : 大野裕
詳細はリンク先よりご覧くださいhttps://www.cbt-education.org/