こころトーク

2018.09.28

第157回 「課題の細分化で不安を段階的に解消」

前回、不安階層表について書きました。

課題を順番にリストアップする方法は、特定の問題を克服したり目標を達成したりするときに役に立ちます。

その一つが不安階層表で、不安を感じるある特定の課題を克服するために、あまり不安を感じないものから順番に課題を書き出して、書き出した課題をひとつひとつ克服していくようにします。

医療場面では、電車に乗るのが不安で、会社や学校に行けないという問題の相談を受けることがあります。

そうした場合には、家を出て駅の近くまで行く、駅の構内に入る、プラットフォームに立つ、空いている時間帯の電車に乗って一駅先に行く、電車に乗っている時間を少しずつ延ばしていく、混んでいる電車に乗って一駅先に行く、電車に乗っている時間を少しずつ延ばしていく、といった具合に予定を立てます。

このようにして少しずつ課題を設定していくことで、電車で会社に行くという目標を達成できるようにします。

そこで、次に、そのときに気をつけると良いことを二つあげてみることにします。

それは、克服したり達成したりしようとしている目標をひとつに絞ることと、途中の課題を何度も繰り返して行うことです。

まず、目標を一つに絞る理由ですが、いくつもの課題に同時に取り組むよりも、一つの課題に集中して取り組んだ方が大きい力を発揮できるからです。

そのときに、目標はできるだけ具体的なものにします。

先に挙げた例だと、電車に乗って会社に行けるようになるということが目標になります。

その方が計画を立てやすいからです。

もう一つ、途中の課題を繰り返して行う理由ですが、多くの場合、一度成功してもすぐには自信はつかないからです。

一方、成功体験を積み重ねることができると、それが自信につながってきます。

何度も試せると思えると、もし失敗してもそんなに動揺しないで改善策を考えることができます。

成功したとしても、その後、同じことを何度も繰り返すうちに、不十分な部分を改善できるようになります。

こうした方法は、不安を克服するためだけでなく、何であっても、目標を達成しようとするときに役に立つ方法なので試してみてください。
 

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■大野先生講演情報
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