今年のクリスマスイブはどのように過ごされたでしょうか。
私は海外からの帰りの飛行機のなかで、“It's a Wonderful Life”という映画を観ました。
『素晴らしき哉、人生!』という邦題で日本でも公開された映画です。
今回は、その映画の話を書いてみたいと思います。
この世でいらない人など誰一人としていないということを感じさせる内容だったからです。
この映画は1946年にアメリカで公開されましたが、公開時の興行は失敗だったそうです。
しかし、その後評価が高まり、アメリカではクリスマスになると決まってテレビで流される定番の映画になりました。
主人公のジョージは困った場面に出会いながらも、真剣に問題に取り組んでその状況を切り抜けてきていました。
ところが、彼を陥れようとする銀行家ポッターのために、自分の会社が破綻するだけでなく、犯罪者として投獄されそうな状況に追い込まれます。
そして、自ら命を絶とうとします。
そのジョージを助けるためにジョージの前に現れたのが、羽をまだ持てない2級の天使クラレンスです。
人生に絶望して投げやりになったジョージは、天使の言葉を信じることができず、「自分など、この世に生まれてこなければ良かった」と言います。
クラレンスは、その言葉通り、ジョージが生まれてこなかった幻の世界に彼を連れて行きます。
その世界では、ジョージが知っている人が皆、妻も含めて、不幸な生活を送っています。
その様子を見たジョージは、いくら小さなことでも、自分の手助けが皆の役に立っていたと感じます。
私たちはそれぞれがお互いに助け合って生きています。
不要な人間など誰一人としていません。
そのことに気づいたジョージは、幻の世界から再び現実の世界に戻り、家族や町のみんなの温かさに触れることになります。
こころの持ち方で、まわりの状況もまた変わってきます。
私は思わず涙を流して、ぜひこの映画の内容を紹介したいと考えました。
この文章を読んでいただいているみなさんは、誰もがまわりの人にとって大切な存在です。
今年も終わりになりますが、この一年、ごく小さなことで良いので、あなたが人の役に立った場面をできるだけ多く思い出してください。