こころトーク

2019.01.04

第171回 「「気持ち」と「行動」の連鎖反応」

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、昨年末、コラム「こころの健康学」をまとめた『気持ちが晴れればうまくいく』(日本経済新聞社出版)が出版されました。

「こころの健康学」は2001年から日本経済新聞に連載を続けているコラムで、昨年の5月にその一部をまとめて出版された『「こころ」を健康にする本』(日本経済新聞出版社)が幸い好評だったために第二弾の出版が決まったものです。

こうした本のタイトルは、私の場合、編集者や出版社が決めることがほとんどです。

自分で決めようとすると、そのときの自分の気持ちにひきずられて、本の内容全体を俯瞰した魅力的なタイトルを決めることができません。

ですから、タイトルは、客観的に判断できる専門家に頼んでつけてもらった方が良いと考えています。

今回のタイトルも、個人的にはとても気に入りました。

ネガティブ感情とポジティブ感情の関係を的確に表現しているからです。

自動車にたとえると、ネガティブ感情はブレーキ、ポジティブ感情はアクセルと考えることができます。

うつや不安、怒りなどのネガティブ感情が生まれるのは、何か良くないことが起きているのではないかとこころが判断したときです。

そうすると、むやみに先に進むのは良くないと考え、その結果として前向きの行動を取らなくなります。

それはそれで大切なこころの働きですが、ときにこころが過剰反応をしてしまうことがあります。

逆に、気持ちが軽くなっているときには、少々問題があっても、いろいろと工夫をしてみようという気持ちになれます。

自分の力だけでうまくいかないときに、他の人に相談してみようという気持ちにもなります。

仮にうまくいかなくても、どこに問題があり、その問題にどのように対処すれば良いかを考えることができるようになります。

そのように気持ちを軽くして自分の可能性を広げるためには、いくらかでも楽しめそうなことをすると良いことがわかっています。

もしふさぎこみがちだったとしても、気持ちとは逆に晴れやかな行動をすると気分が変わることがよくあります。

今年は、少し時間を取って、できるだけ好きなことをする時間を見つけるようにしてください。

前の記事 次の記事