こころトーク

2019.02.01

第175回 「プロのスポーツ選手に学ぶ「こころを強くするヒント」」

ブリスベンインターナショナル(ブリスベン国際)で優勝した錦織圭選手の試合も、全豪オープンで優勝した大坂なおみ選手の試合も、素晴らしかったですね。

錦織選手は、全豪オープンでは体調不良で途中棄権になって、本人は残念だったと思いますが、それまでの戦いぶりを観てきた私には十分だと思えました。

錦織選手を観ていると、勝つか負けるかは結果でしかなく、それまでのプロセスが大事だということも感じました。

他の選手もそうですが、こうした国際大会に出場する選手のメンタル力の強さは目を見張るものがあります。

思うようにボールを返せず、つい感情的になっても、すぐに自分を取り戻してゲームに集中しています。

チャレンジ制度(審判の判定に異議があるときにVTR判定を要求できる)を冷静に活用して、ゲームの流れを自分に引き寄せる心の力も素晴らしいと思います。

気持ちが動揺しやすい私からすると羨ましいかぎりですが、テニスに限らず、プロのプレーヤーを観ていると、こころを強くするヒントがいろいろ見えてきます。

なかでも私が大切にしたいと思うのが「足し算思考」です。

「足し算思考」というのは私が考えた造語で、できたことを着実に積み上げていく考え方のことです。

私たちは、うまくいかないことがあると、どうしてもそのことが気になります。

そのときに、その考えにとらわれずに、そのときまでにできていることや、これからできそうなこと、その後の展開に目を向けるようにするのです。

テニスでは、いくつかポイントを落としても、先に4ポイント取ればそのゲームを取ることができます。

いくつかゲームを落としても、先に6ゲーム取れば、そのセットを取ることができます。

失敗はするものだと考えておいて、先に必要な数を取るように、ポイントやセットを積み重ねていくようにすれば、ひとつひとつのポイントはあまり気にならなくなります。

野球でも3割バッターになるのは大変です。

逆の見方をすれば、野球は、ほとんどのバッターが7割以上失敗する前提で成り立っています。

人間ですから、機械のようにいつも同じ動きができるわけではありません。

当然、失敗もします。

スポーツに限ったことではありませんが、失敗にとらわれすぎずに、どうすれば勝ちゲームにできるかどうかを考えられるようになれるかどうかで、メンタル力は大きく変化します。
 

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■大野先生講演情報
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【1】「ストレスを味方にする4つのステップ」
日時 : 2019年2月11日(月・祝) 14時~16時(開場:13時半)
会場 : 七生公会堂(東京都日野市)
詳細はこちら→
http://www.city.hino.lg.jp/kurashi/sumai/hikikomori/1009712/1010606.html

【2】「若年勤労者の自殺を考えるシンポジウム」
大野先生は「インターネットを活用した企業のストレス対策の可能性」をテーマに講演されます。
日時 : 2019年2月22日(金) 13時~16時半(開場:12時半)
会場 : AP市ヶ谷(都内・市ヶ谷駅 徒歩1分)
詳細はこちら→
https://www.jcptd.jp/entry_detail.php?id=32