こころトーク

2019.02.08

第176回 「ピンチに強いスポーツ選手といえば?」

前回に続いて、スポーツの話題を取り上げます。

だからといって、今回ご紹介する考え方は、スポーツだけでなく、通常の日常生活のなかでも役に立ちます。

今回は、ピンチに強いスポーツ選手についてです。

ピンチに強いスポーツ選手というと、皆さん誰を思い浮かべるでしょうか。

私の年代だったらプロ野球の長嶋茂雄さんかもしれません。

古い話になりますが、天覧試合で天皇陛下が観ているなか、金田正一投手からサヨナラホームランを打ちました。

あのような活躍を目にすると、長嶋選手は、ピンチになると決まって力を発揮するタイプのスポーツ選手の一人のように思えます。

むしろ、追い込まれた方が力を発揮できるタイプなのかもしれません。

じつは私も昔、そのように考えていました。

しかし、いろいろな研究を読んでみると、それはどうやら錯覚で、追い込まれた方が力を発揮できるということはないようなのです。

劇的な活躍の場面が頭に残っているために、他の場面の印象が薄まってしまって、いかにもストレス状況の方が力を発揮しているように思い込んでいただけだったのです。

ストレス状況に追い込まれると、いくら一流のスポーツ選手でも、思うような成績を発揮することができなくなります。

ちょっと冷静になって考えてみるとわかることなのですが、ストレス状況に追い込まれると、何とかしなくてはならないと考えて力が入ります。

そのためにいつもの自然な動きができなくなって、思うような結果を挙げることができなくなります。

以前に一流の音楽家や役者の方と対談したことがありますが、そうした人たちも、緊張するとうまく演奏できなくなったり、セリフを忘れたりすることがあるという話を聞きました。

ただ、そうした人たちと私のような一般の人間との違いは、それまでの練習の積み重ねのおかげで、自然に理想的な動きができることが多いということのようです。

しかも、そうしたパフォーマンスの低下や失敗を当然のこととして受け止めて、慌てないということも大切なようです。

そうすれば、うまくいかない可能性があったにしても、そんなに大きな失敗にはつながらないですむことになります。

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■大野先生講演情報
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