こころトーク

2019.03.01

第179回 「ストレス状況はコンピュータウイルス」

ここ2週間、こころのクセについて書いてきました。

その例として、すぐに結論を出してしまうそそっかしい考え方や、何でもきちんとしないと気が進まない完璧主義の考え方、「こうすべきだ」と自分を縛ってしまう考え方など、極端な考え方をあげました。

ただ、これを「こころのクセ」と言ってしまうと、そのように考えるクセのある自分が悪いからつらくなるのだと、自分を責めるようになることがあるので注意が必要です。

たしかに、性格的にそそっかしかったり完璧主義であったりする人がいます。

ただ、それが必ずしも悪いわけではなく、逆に長所として生かすことができるということは、先週書いたとおりです。

もうひとつ気をつけておきたいのは、もともとこのような性格でなかった人でも、ストレス状況に置かれると、そのように極端に考えるようになることがあるということです。

のんびりした性格の人でも、余裕がなくなると気持ちがせいてきます。

性格的にルーズな人でも、失敗を許されない大事な仕事に取り組むときにはきちんと考え行動するようになります。

本来の性格とは違う行動を取るようになるのですが、問題になるのはそれが極端になったときです。

それをコンピュータウイルスにたとえた人がいます。

コンピュータを使うことで仕事や勉強がずいぶんスムーズに進むようになりました。

しかし、そのコンピュータも、ウイルスに感染すると途端に変な動きをするようになります。

プログラム通りに動かなくなったり、情報が外部に漏れてしまったりして、大きな問題になることもあります。

悩みが深くなって問題に対処できなくなるのは、コンピュータのようにいろいろな情報を処理している私たちのこころがウイルスに感染したようなものだというのです。

そのようにこころがウイルスに感染すると、コンピュータと同じようにプログラムを書き換える必要が出てきます。

それだけでなく、本来のこころのプログラムのなかに、そうしたウイルスを検出して排除する力を持たせておくと、もっと良いでしょう。

認知行動療法はその役に立ちます。
 

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