こころトーク

2019.08.30

第205回 「チャットボット“yutakaくん”試作品段階に」

今回は、AIを使って新しく開発しているチャットボット“yutakaくん”の近況について報告します。

チャットボットというのは、チャット(おしゃべり)とロボットの二つを合体した言葉で、“おしゃべりロボット”といった意味です。

おしゃべりといっても、現在の音声認識技術は、音声を使っておしゃべりできるまでにはなっていません。

そこで私たちは、ちょっと悩んだときに考えや気持ちを整理する手助けができればと考えて文字ベースでおしゃべりをするプログラムの開発を始めました。

スマートフォンのLINEを立ち上げてボットに「こんにちは」とか「ちょっと話して良いかな」とメッセージを送ると、ボットが「こんにちは」とか「どうしましたか」と返してきます。

困った出来事や、そのときに感じている気持ちを書き込んで送ると、ボットがそれに反応して「それは大変ですね」などといった共感のメッセージが返ってきます。

その後は、認知行動療法の考え方が反映された形でおしゃべりが続きます。

つらい出来事を体験したときに考えたこと(自動思考)を聞いて修正したり、これから何ができるか、今後の行動計画を立てたり、自分でいろいろな工夫をしたりできるような流れになっているのです。

AIを使うのだから、ユーザーの方の書き込みをもとにアドバイスまでできるのでないかと期待する人もいるのですが、AIはそれほど頭がよくなく、ユーザーの方が考えを整理したり工夫したりするのを手助けするのがせいぜいのようです。

でも、考えてみれば精神療法(心理療法)の専門家でも、面接の中でいろいろとアドバイスするわけではありません。

アドバイスしても、的外れになってしまうこともよくあります。

ですから、できるだけアドバイスはせず、ヒントを提供するくらいがいいとされています。

そのレベルならAIでもできそうだと考えて開発を続け、ようやく試作品を使っていただけるまでになりました。

関心のある方は、共同開発をしている朝日新聞メディアラボの石川さんまで連絡していただければ、試作品を利用するための情報を伝えてもらえることになっています。

まだ駆け出しのボットですので、不備も多いと思いますが、使っていただいた皆さんのご意見を反映しながら改善していきたいと考えています。

▼試作品利用をご希望の方は下記までご連絡ください
朝日新聞メディアラボ 石川様
stresscoping.project@gmail.com