こころトーク

2020.05.08

第241回 「少しでも心地よい日々を過ごすために」

今日が原稿の締め切りの「こころの元気+」7月号の特集テーマは「私のイエナカ生活」でした。

依頼文には、新型コロナウイルスの影響で、しばらくは家の中で過ごす時間が増えそうなので、どのように過ごすのが良いか考えてみたい、と書いてありました。

「こころの元気+」はNPO法人コンボが毎月発刊している雑誌で、精神疾患を持つ人と専門家がお互いの知恵を出しあい支えあう形の構成になっています。

今回の「イエナカ生活」の特集で、精神疾患を持つ人たちがどのような工夫をしているのか知ることは、個人的にも仕事の上でもとても興味があります。

それというのも、外出自粛が続いて精神的な不調を来している人が増えていますし、精神疾患を持つ人の中には外に出ること自体を怖がるようになった人がいるからです。

患者さんと話をするときにも、私自身の生活でも役に立つ、いろいろな工夫を知ることができそうです。

その一方で、私は、「ステイホーム(家にいましょう)」という呼びかけに違和感を覚えています。

コロナウイルス感染拡大防止のために不要不急な外出は避ける必要があるのはたしかにわかります。
だからといって、ずっと家にいるとストレスを感じるのも事実です。

私たちのこころは、楽しいことややりがいのあることができないと、次第に元気をなくしてきます。

ずっと家の中で楽しいことややりがいのあることができれば良いのですが、実際には難しい人が多いのではないでしょうか。

一人暮らしの人だと、孤独感が強くなるでしょう。

家族など同居している人がいると、今までと違う距離の取り方に苦労するでしょう。
とくに、小さい子どもがいると思うようにいかず、イライラすることも増えてきます。

そうしたときには、無理に家の中ですべてを解決しようとしないで、外に出てストレスを発散した方が良いでしょう。

そうした外出は決して「不要不急」ではなく、ストレスを解消するために必要な行動です。
もちろん、外出したときには他の人との距離をきちんととったり、帰宅してすぐに手洗いやうがいをしたりするなどの感染予防対策をすることは大事です。

このように自分の置かれた状況に冷静に目を向けて柔軟に対応するのは、認知行動療法の基本です。

前の記事 次の記事