新型コロナウイルスの感染が再拡大しているとして、政府の分科会が緊急提言をまとめました。
その発表を聞いて、自分も感染するのではないかと考えて不安になった方や、政府の対応が生ぬるいせいだと考えて怒りを感じた方など、様々だと思います。
これまで感染予防のために頑張ってきたにもかかわらず、さらにそれが続くのかと考えて落ち込んだ方も多いでしょう。
今回はその落ち込み感情、つまり「うつ感情」について書いてみたいと思います。
うつ感情というのは、何か大切なものを失ったと考えたときに体験する感情です。
これまでみんなで力を合わせて感染対策をしてきて、一時は感染者数も減ってきていました。
それが再拡大するようになったということで、これまでの努力で獲得してきた感染減という成果を失ったと感じると、気持ちが落ち込みます。
経済活動が再開され、ほどなくコロナ前に戻ると考えていた生活が失われたと考えると悲しくなります。
しかし、だからといって、将来を絶望するのは早すぎます。
これまでの感染対策がまったく無駄になったかというと、決してそんなことはありません。
感染者数はたしかに増えていますが、不思議なことに、重症者数はほぼ横ばいです。
欧米のように死者が増えて、10万人にも30万人にもなると言われていましたが、少なくとも現時点でそうしたことは起きていません。
そのような結果になった理由はわかりませんが、私たちの取り組みの成果だと考えてもいいのだと私は考えています。
これまでの取り組みを辛抱強く続けていれば、それほど悲惨な結果にならないですむのではないかという気持ちにもなります。
そのときに大事なのは、あきらめないことです。
そもそも、これまでのパンデミックはすべて、一定期間続いた後には終息しています。
サーズ、マーズ、新型インフルエンザ、そのどれも、何年も続くことがありませんでした。
ウイルスというのはそのようなものです。
ですから、新型コロナウイルスも、あきらめないできちんと感染対策を続けていれば、何年かのうちにきっと収まってきます。
目の前の現象に左右されないで、長い目で対応を考えていくことが、とくにいまの時期大事だと私は考えています。