こころトーク

2021.03.05

第284回 「ウィズコロナで意識したい『緩急をつけること』の大切さ」

新型コロナウイルス感染症が拡大した地域に緊急事態宣言が発出されて間もなく2カ月が経ちます。

この原稿を書いている段階では、首都圏での緊急事態宣言が予定通り解除されるかどうかわかっていませんが、検査で陽性になる人の数は、1月初めに比べればずいぶん減ってきています。

そうしたときにいつも話題になるのが「気の緩み」で、それを警戒して緊急事態宣言の延長が決まったのだと思います。

テレビでも、街頭インタビューで、気の緩みを心配している人の声を流しています。

その様子を観ていると、緩むこと自体が良くないと言われているようで、個人的には何となく違和感を覚えます。

もちろん、新型コロナウイルス感染症にかかって重症化したり命を落としたりする人がいるのですから、気を許してはいけません。

だからと言って、いつも気を張って生活していたのでは息が詰まってしまいそうです。

テレビの街頭インタビューでも、そうした疲れを口にする人は少なくありません。

こうしたときに意識したいのが、「緩急をつける」ことです。

緩急をつけることの大切さは、若いころに取り組んだ空手の稽古で学びました。

いつも力を入れていたのでは、良いタイミングで効果的な技を繰り出すことができません。

攻撃をするときには、ここだというタイミングで一気呵成(いっきかせい)に技を繰り出します。

その瞬間に集中的に力を発揮できるのは、それまでリラックスしていたからです。

こうしたこころの姿勢は、新型コロナウイルス感染症対策にも生かすことができます。

最大限の注意を払う場面と、感染しないように注意を払いながらも、のんびりと気を抜く場面とを区別しながら生活を送るようにします。

こうした緩急の使い分けができるようになるためには、この一年間のコロナ対策の経験から得られた知恵を生かすことです。

なかでも、とくに注意しなくてはならないのが、アルコールの入った会食の場面です。

アルコールが入ると気が大きくなるだけでなく、聴力が落ちるために、声が大きくなると言われています。

大きな声で話をすると、飛沫が飛んで感染のリスクが高まります。

もちろん、アルコールが入っていなくても、大きな声で話をするのは避ける必要があります。

このように気をつけないといけない場面を意識できるようになれば、緊張し続けて疲れ果てることが少なくなります。