こころトーク

2021.04.16

第290回 「感染拡大防止のための自粛と人恋しさ」

新型コロナウイルス感染症の第3波に対する緊急事態宣言が解除されてほどなく、第4波とも言える感染の再拡大が始まりました。

そのため、いくつかの地域で「まん延防止等重点措置」が発出されましたが、各地の人の流れが大きく減ることはありません。

自粛疲れによる気の緩みが指摘されますが、各種の世論調査で新型コロナに対する不安を感じている人が以前と変わらず多いことを考えると、気の緩みと言い切ることはできないように思います。

街頭インタビューで「我慢できなくなった」と言っている人がいましたが、むしろ、一人でいることに我慢できなくなった人が多いのではないでしょうか。

最初の緊急事態宣言が解除された後に人出が増えて気の緩みが言われたとき、私は気の緩みというよりも、人恋しさによるものだと書きました。

私たち人間は、一人では生きていくことができません。

太古の昔から集団で生活し、さまざまな厳しい状況に出合ったときにも、みんなで力を合わせて切り抜けてきました。

そのような私たちが、新型コロナウイルスの感染拡大という厳しい逆境では自粛生活を要求され孤立するという、私たちの本来のストレス対処とはまったく逆の生活を強いられることになりました。

そうした状況で不安になって他の人とのつながりを求めるのは、自然な動きだと、私は思います。

その気持ちをまず大切にする必要があります。

だからと言って、無防備に他の人と交流するのが良いと私は思いませんし、多くの人たちも同じだと思います。

そうだとすれば、問題のない形で人との出会いを持つようにすることが大事です。

人と交流するにしても、換気の良い部屋や屋外で親しい人たちと少人数で会うようにするなど、感染対策に十分注意を払うことが必要だということは言うまでもありません。

そのときにアルコールを飲むと会話が弾みやすくなりますが、その一方で、気が大きくなるだけでなく、アルコールの影響で聴力が低下したりして大声になりやすいので注意する必要があります。