先週はゴルフを例に、失敗するのではないかと考えると、かえって緊張して失敗することになると書きました。
一方で、失敗する可能性が少しでもあるとすれば、失敗するのはやむをえないことだと考えることも大切だと私は考えます。
1パーセントでも、いや0.1パーセントでも失敗する可能性があるとき、その0.1パーセントにあたれば、成功か失敗かという二者択一で考えると100パーセント失敗することになります。
少しわかりにくい説明だったかもしれませんが、100パーセント成功するとわかっていることでなければ、失敗する可能性はあります。
そのときに大事なのは、失敗するかどうかではなくて、失敗したときに何か困ることがあるかを考えることです。
私たちは問題に出合うと、その問題の大小にかかわらず、解決に向けて全力で取り組みます。
そうでなければ、思いがけず失敗することがあるからです。
しかし、全力で取り組もうとすればするほど、その問題のことばかり考えるようになります。
そうすると、他のことが目に入らなくなり、その問題が現実以上に大きく思えてきます。
そのようにして失敗を現実以上に大きく考えるようになると、失敗したら大変なことになると、良くない結果を過大評価するようになります。
そのように思い込むのは、失敗を現実以上に大きく考えすぎているためです。
でも、自分が最初に想像した失敗の結果は事実ではなく、自分の想像が創りだしたものです。
そうした自分の想像の産物の影響を最小限にするためには、困りごとを具体的に考えるようにすることが役に立ちます。
多くの場合、実際に失敗しても、そう大きなトラブルになることはありません。
最初は大きいトラブルになりそうになったとしても、冷静になって、そのことで現実にどのようなことで困るかを考え、どのようにすればその困りごとを小さくできるかを考えるようにすると、具体的な解決策が浮かんでくるものです。
そのうえで可能なところから少しずつ取り組んでいくようにすれば、失敗に振り回されることが少なくなってきます。