新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の感染者数がすさまじい勢いで増えています。
そのなかでも重症者数が第5波のように増えていないのは良いのですが、感染を恐れてできるだけ外出を控えている人も多いでしょう。
そのときに、新型コロナウイルス感染症のために外出できないことを、受身的に捉えていると閉塞感が強くなります。
一方的に自由を奪われたと考えると、無力感が強くなります。
自分には何もできないと思うようになるからです。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
たしかに、3年前までのように、思い立ったらすぐに行動するということはできません。
仲間と一緒に出かけて食事をしたり、家族で旅行をしたり、海外に出かけたりすることはできません。
できなくなったことはたくさんあります。
だからと言って、すべてが終わったわけではありません。
在宅勤務が増えて家族と過ごす時間が増えたことを喜んでいる人たちがいます。
通勤に使っていた時間を使って、好きな本を読んだりプラモデルを作ったりするようになった人たちもいます。
先週紹介したように、こころを明るくするような自分へのごほうびを考えて実践している人たちがいます。
失ったものはありますが、同時に手に入れられるようになったこともたくさんあります。
私たちはこれまで、「もっと、もっと」と今まで以上のものを手に入れようと頑張ってきました。
たしかにそうして発展してきた面はあるのですが、今まで以上のものを求め続けていると、いずれは破綻してしまいます。
私たちにできることには限りがありますし、それを受け入れる自然にも限界があります。
「もっと、もっと」と自分を追い立てるのではなく、現状で自分のためにできることや人のためにできることを考えてみると、意外とたくさんあるものです。
コロナ禍を、「できないこと」ではなく「できること」に目を向け直す良い機会だと考えてみてはどうでしょうか。