先週書いたように、スポーツに限らずプレッシャーのかかる場面ではいつも通りのパフォーマンスを上げることはできません。
どうしても緊張して肩に力が入りますし、視野が狭くなって全体に目を向けた判断ができなくなるからです。
そうしたときに、緊張した自分を受け入れ、いつものようにはできないという事実を認識できれば、プレッシャーに縛られすぎないで、いつもに近い力が出せるようになります。
緊張してしまう自分、緊張のために最大の力を発揮できない自分を自然体で受け入れることが大事です。
また、何かをするときには、緊張してパフォーマンスが下がる可能性があるだけでなく、失敗する可能性があるという現実を受け入れることも大切です。
何をするにしても、とくに大事なことをするとき、私たちは成功したいと考えて力を尽くします。
しかし、いくら成功したいと思っても、成功するだろうと考えて頑張っても、失敗することはあります。
そうしたときに、失敗したことにクヨクヨこだわるかどうかで、その後の展開は大きく違ってきます。
もちろん、可能な範囲で失敗の原因を検討することは大事ですが、それは、原因を検討して次に生かすから意味があるのです。
ところが、失敗したことに目が向きすぎてしまうと、将来に生かすための原因探しが、過去の悪者探しになってしまいます。
そのようなときには、自分を責めたり、まわりの人や環境を恨んだりするようになっていることが良くあります。
それでは、失敗した体験を将来に生かすことができません。
そればかりか、失敗した自分を受け入れられず、自信をなくしてますます力を発揮できなくなります。
リカバリー力でよく知られているのが、プロゴルファーのタイガー・ウッズです。
ショット力や戦略性で優れているのはもちろんですが、失敗した後のリカバリー力が人並み外れていることに魅力を感じているファンは多いといいます。
私たちも生活の中で、成功を求めるだけでなく、失敗した後にリカバリーする力をつけることを考えていけると良いと思います。