今年初めて知ったのですが、3月8日は国際女性デーでした。
女性が社会参加するようになり、性的マイノリティの人たちへの配慮も進んできているように思います。
その一方で、まだこうした特別な日を設定しないといけない状況が続いているのでしょう。
ある知人が言っていたのですが、職場のこころの健康対策といっても、ほとんどが男性社員を前提にしたものになっています。
そうした状態なのは、これまでの職場の仕組みが、男性中心になっているからだろうと思います。
職場でのストレス対策を考えるときに、男性社員について考えることはもちろん大切ですが、女性社員も同じようにストレスを感じています。
職場によっては、男性以上に女性の方がストレスを感じることも少なくありません。
それだけではなく、月経や更年期など、女性特有の体調の変化があります。
月経前にはホルモンが変化して心身の変調が起こりやすくなりますし、月経痛など月経中に体験するつらさもあり、実際にそうした経験をすることがない男性には分からないつらい体験をしています。
妊娠や出産もまた、働いているかどうかにかかわらず心身の状態に影響を与えます。
ホルモン状態の変化や環境の変化など、いろいろなストレスが影響していると考えられています。
このように書いてみると、産業場面に限らず、女性は様々なストレスを感じていることがわかります。
ただ、そのように書きながら、同じ体験をすることができない男性の私がその大変さを実感しているかというと、心もとないところがあります。
同じ体験ができないという意味では、男性か女性かにかかわらず、人間関係にはつきもののように思います。
人は同じ現実を見ているようでいて、実際に見えている景色は微妙に違っています。
場合によっては、大きく違うこともあります。
そのときに大事なのは、自分が見ている現実が本当の現実だと決めつけないことです。
お互いの現実に違いがあることを理解して、意識的にそのギャップを埋める努力を続けていくことがスムーズな人間関係のためには大切で、そうすることによってこころも健康になっていきます。