暑い日が続いています。
先日私は、熱い日差しのなかを歩いた後に建物に入ろうとしたら、入り口にある体温測定器の動作が不安定になってしまいました。
しばらくたって体温が落ち着いてから測り直して、ようやく建物の中に入ることができました。
こうした暑さのために、熱中症で倒れる人の報道が相次いでいます。
早め早めに水分をとるように、家のなかではエアコンを使うようにと呼びかけられても、指示通りに対応していない人がいるようです。
気候温暖化の影響は、暑さだけではありません。
線状降水帯のために大雨が降って、川の氾濫や土砂崩れなどの自然災害も多く発生しています。
危険な可能性があるときには早く避難するようにと言われても、避難するのが遅れる人も少なくありません。
テレビを観ていると、明らかに冠水している道に入っていって動けなくなっているクルマが、たくさんいます。
このように熱中症や自然災害のニュースを見ていると、私たちの感情が生活のなかで果たしている役割の大切さがよくわかります。
不安という感情は、自分の身を守るために必要なこころの動きです。
何か危険が迫っていると思ったときに、不安という感情が自然にわいてきます。
ですから、不安を感じたときには、自分のまわりに危険なことが起きていないかどうかを確認する必要があります。
もし危険なことが起きていれば、逃げるなど、早めに対応する必要があります。
危険ではないと判断できたときには、そのまま様子をみていくようにします。
ただ、そのように不安になったとき、私たちはその感情を無視して、そのままやり過ごすことがあるので注意しなくてはなりません。
正常化バイアスと呼ばれるこころの動きです。
「まだ大丈夫、問題はない」と考えて、現実から目をそらしてしまうのです。
不安な現実に目を向けるのが怖いのでしょう。
でも、そうしたときこそ勇気を持って、不安な現実にきちんと目を向けて自分を守る必要があるのです。