最近、仕事で東京を離れることが増えてきました。
先々週は講演で名古屋に行き、先週は学会で博多に行きました。
他の人たちも移動が増えているのでしょう。名古屋に向かう新幹線も、博多に向かう飛行機も混雑していました。
仕事の後に出かけた先でも、たくさんの人が食事やお酒を前に、楽しそうに会話をしながら時間を過ごしていました。
私も、久しぶりに深夜まで仲間と話し込んで楽しい時間を過ごしました。
まさに「人薬」×「楽薬」です。
親しい人たちと一緒に楽しい会話をすることで、生き生きした気持ちになって、宿に戻りました。
もっとも、「人薬」が「楽薬」になるかどうかは、その人の性格も影響します。
人と話すのが好きな人もいれば、人と話すのが苦手な人もいます。
コロナ禍で一気にリモートワークが広がりましたが、在宅中心の働き方に親和性のある人もいれば、出社して働く方が自分に合っていて、成果が上がるという人もいます。
考えてみれば、人それぞれ、人間関係の持ち方や仕事の仕方に違いがあるというのは、ごく当たり前のことです。
こうすれば良いと、一律に言うことはできません。
昨年、厚生労働省のホームページ「こころの耳」に「15分でわかる認知行動変容アプローチ」(https://kokoro.mhlw.go.jp/e_cba/)を書いたときのことを思い出します。
これは、認知行動療法の考え方を使って自分らしく生きる助けになる内容を15分で学ぶというものです。
そのなかで、行動を通してこころを元気にする「行動活性化」について紹介したのですが、その原稿を読んだ担当者の方から、具体的に何をすれば良いかも書いてほしいと頼まれました。
たしかに、行動すれば良いと書かれていても、何をすれば良いかわかりません。
だからと言ってこれが良いと一律に決めることはできません。
体を動かすのが好きな人もいれば、静かに本を読むのが好きな人もいます。
そこで、「こころの耳」では、そうした「楽薬」になりそうな活動をいろいろと紹介して、選んでいただけるように考えました。
コロナ禍が少しおさまってきた今、自分らしい生き方をあらためて考える時期に来ているように思います。