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2024年3月13日(水)全国感染症情報

最新の流行状況

2024年2月19日~2月25日に全国での流行が報告された感染症情報をお届けします。

感染性胃腸炎

定点あたりの報告数は減少が続いています。
▼都道府県別の上位3位
1.石川県 2.宮崎県 3.富山県

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

定点あたりの報告数は横ばいでしたが、過去5年間の同時期と比較してやや多いです。
▼都道府県別の上位3位
1.山形県 2.北海道 3.鳥取県

咽頭結膜熱

定点あたりの報告数は減少が続いていますが、過去5年間の同時期と比較してかなり多いです。
▼都道府県別の上位3位
1.鹿児島県 2.新潟県 3.北海道

【出典】国立感染症研究所 感染症週報を加工して作成

薬剤師ワンポイントアドバイス

子どもに多い喉の病気のひとつに、「溶連菌感染症」があります。
なんとなく名前は聞いた覚えがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に幼稚園や小学校での集団感染には気を付ける必要があります。
今回は、そんな「溶連菌感染症」についてお話したいと思います。

Q1 どんな疾患なのでしょうか?

「溶連菌感染症」は、病原体であるA群溶血性連鎖球菌によって引き起こされる感染症です。
主に、上気道炎やとびひ(皮膚感染症)といった症状がありますが、菌の侵入部位や組織によって様々な症状がでる場合がある疾患です。よくみられるものとしては、急性咽頭炎などがあります。

Q2 どうやって感染するのですか?

主な感染経路は、発症者の咳などによる飛沫感染と、接触感染です。家庭や学校で集団感染することが多いとされています。
飛沫感染以外には、食品を介して経口感染する場合もあります。

Q3 どんな症状がでますか?

通常、2~5日の潜伏期間を経て発症します。主な症状は、突然の発熱と全身の倦怠感、咽頭痛であり、嘔吐を伴うこともあります。
上あごに赤い小さな斑点がみられたり、舌が苺状に赤く腫れるという特徴的な症状がでる場合もあります。

Q4 感染予防はどうすればよい?

発症者との濃厚な接触を避け、手洗いやうがいなどの一般的な予防を行うことが大切です。

Q5 発症した場合の治療法はありますか?

抗菌薬による治療を行います。服薬後は、24時間以内に感染力が低下します。
なお、厚生労働省が定める「保育所における感染症対策ガイドライン」では、登校(登園)の目安を、抗菌薬を服用してから24~48時間経過後としています。

【出典】:厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」、国立感染症研究所感染症情報センター「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは」を加工して作成。

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